
子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスの持続的感染が原因であることが1983年ツアハウゼン博士により発見されました。
しかし、HPV(ヒトパピローマウイルス)は子宮頚部に感染しても、血液中に入ることが無いため、感染防御の要となる液性免疫(抗体)を自然には得ることができません。
そのため、HPVを一度排除しても繰り返し感染することがあります。
その後の分子生物学・遺伝子工学の大変な進歩によりHPVの感染を予防するワクチンが開発されるに至りました。そして、ワクチンでHPVの感染を防ぐことにより、子宮頸がんは「予防することができる」時代になりました!
子宮頸がん予防ワクチン(ガーダシル)
「ガーダシル」は、ヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus:HPV)の   の4つの型の感染を予防する4価のHPVワクチンです。日本ではHPV は子宮頸がんの発症原因の約65%を占めており、特に20代では90%、30代では75.9%にもなります。
一方 HPV  は尖圭コンジローマ(性器イボ)の発症原因の約90%を占めています。「ガーダシル」は、9歳以上の女性において、子宮頸がんだけでなく、尖圭コンジローマといったHPV疾患を幅広く予防します。
ガーダシルは誰でも接種することができますか。
ガーダシルの接種対象者は9歳以上の女性です。
また、妊婦又は妊娠している可能性のある女性の接種は妊娠終了まで延期する、また接種期間の途中で妊娠した際には、その後の接種は見合わせることとされています。
ガーダシルを接種することで逆にがんが発生することはないの?
最新の遺伝子工学の技術によりできた、中身の無い(感染に必要なHPV DNAゲノムが無い)、殻(カプシド)だけの偽ウイルス( VLP: virus like particle )なので、発がん性はまったくありません。

ガーダシルは何回接種すればよいの?
ガーダシルの十分な効果を得るためには3回の接種が必要です。
接種スケジュール:初回接種、2ヵ月後、6ヵ月後
ガーダシル接種後の副反応にはどういうものがありますか?
ワクチンを接種した後には、注射した部分が痛むことがあります。注射した部分の痛みや腫れは、体内でウイルス感染に対して防御する仕組みが働くために起こります。通常数日間程度で治ります。
ガーダシル接種後に注意しなければいけないことは?
接種当日の入浴は問題ありません。
接種後丸1日は、過度な運動は控えましょう。
接種後は、接種部位を清潔に保ちましょう。
接種後はアレルギー反応が出ることがあるので、接種後30分間はクリニックで様子を見ます。
ガーダシルの効果は何年くらい持続するの?
HPV 単価ワクチンのデーターでは、接種後8.5年経過した現在でもHPV による疾患を100%予防していることが判明しています。
今までHPVに感染したことがありますが、最近の検査で の感染が消えていました。ガーダシル接種で効果はありますか?
現段階では、まだはっきりとわかっていません。ある研究者は「現在の 感染がなければ、効果がある」と考えていますが、ある研究者は「一度 に感染すると、子宮頚部の基底細胞に遺伝情報が残っているため、効果は無い」と考えています。
現在異形成で経過観察中ですが、ガーダシル接種で効果はありますか?
ガーダシルはHPV感染予防ワクチンなので、異形成に対する治療効果はありません。しかし、異形成の原因が 以外のHPVであれば、頸がん予防効果は期待できます。
ガーダシルを接種したら、今後の子宮頸がん検診は必要ありませんか?
子宮頸がん予防戦略は、一次予防としてワクチン接種、二次予防として子宮がん検診と考えられています。ガーダシルはHPV の予防ワクチンです。この2つの型のHPVに対しては100%の感染予防効果があります。しかし、それ以外のハイリスク型(発がん性)HPVの予防にはなりません。したがって、ワクチン接種後も定期的な検診でさらにリスク管理をすることが重要です。

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